古来日本では、物事すべてに霊が宿っており その作用で世界が成り立っていると考えていました。 霊といっても、お化けや妖怪といったイメージではなく 山や森、河などといったものの神や、自然霊と捉えて 頂けるとよろしいかと思います。 又、この霊にも様々な考え方があり、形なら形霊
物事が起こるには全て原因があります。 身体も同じで、どこかに異常が現れるのには必ず原因がある。 しかし、その原因にも 「 更にそれを起こす ” きっかけ ” 」 がある そう考えるのが活法の観かたです。 この ” きっかけ ” を 「 起因点 」 と呼び 起因点は、「 身体・精神・環境 」 の全てに起こり得ます。
「 観念 」 とは、気の項で触れたように絶対に揺るがない 「 こうである 」 といった考え方を持つことです。 前回は、観念をより深める事を述べさせて頂きました。 → 活法理論 「 気とは … 」 壱 この観念を 「 思い 」 として表に出したものが 「 思念 」 で 活法では、思念波と呼んでいます。
指圧をしていく中で、まず必要となる理論が 「 対応と対立 」 です。 対応は 「 同調 」 とほぼ同じ意味ですが、対立と対比させることで もう一つの意味を持っています。 対立は言葉通り 「 敵対する、反発する 」 ということですが 対応は反発を生まないという意味を持っています。
反発を生まないとは、どういうことか?
陰と陽。 どちらが欠けても存在することはできない宇宙の森羅万象。 「 固定と移動 」 も一つの陰陽です。 固定と移動の原理は、活法でどのように用いられるのか!
テコの原理を思い浮かべてみて下さい。
重い石が1本の棒で簡単に持ち上がるのは何故でしょう? それは、 「 支点 」 という動かない部分。 すなわち固定された部分があればこそです。
人は、地球という重力の井戸の中で生活しています。 また2本の足で立ち上がり、運動することで生きています。 そのため、何をするにも身体の重心を取りつづけなければ 適当に行動することはできません。 重心を整えながらも、身体の中心は移動して行動しています。
このように 「 中心 」 と 「 重心 」 は切っても切れない関係ですが 言い換えれば、中心の延長線上に重心があるとも言えます。
養生や能力開発など、呼吸法の目的は様々ですが 活法には、陰陽の概念を取り入れた 「 陰息陽息呼吸 」 があります。 陰息とは、丹田呼吸の事で一般には腹式呼吸のこと。 養生的で内観へ向かう性質があります。 また、陽息とは胸式呼吸のことで、激しい活動時には必然的に行う呼吸です。
静かに本を読んでいる時や、寝ている時などは自然と腹式呼吸ですし 少し激しく運動すれば胸式呼吸になっていますよね。 呼吸っておもしろいですよ。
活法指圧の講座をはじめて、初の受講者さんとなった O さんから 心に残る感想を頂きました。 指圧の心は母心 … 浪越徳治郎先生の言葉ですが 施すという行為に、どのような思いが込められているか あらためて O さんから教えて頂いた思いです。
伝統療法普及協会